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簿記3級の過去問題の傾向

簿記3級の過去問題の傾向って?出題される内容を確認しよう

様々な試験の中でも、就職などで広く役立ったり、大学入試で優遇を受けたりできるものに簿記があります。では、その簿記の試験とはどのような内容なのでしょうか。実は簿記の試験では過去問題に似た内容が出されることが多く、出題傾向を知っておけば受験するとき役立つはずです。そこで、この記事では、簿記3級の過去問題の内容や傾向について詳しく紹介します。

1. 簿記3級の試験ではどんな問題が出題される?

簿記の試験は単なる知識を問うだけの試験ではありません。実際に、問題に従って計算を行うタイプの問題が多く出題されるため、ただ知識があればいいというわけではないのです。そして、計算して正解を導き出すためには、簿記の考え方に基づいた計算の仕方を理解している必要があります。簿記はビジネスなどで必要とされる帳簿を付ける方法を学ぶ学問です。そのため、勘定科目や借方・貸方など、他では使わないような用語や、簿記ならではの概念などを学び、しっかり把握しておかなければ問題を解くことは難しい可能性があります。
ただし、数字を扱うとはいえ、それほど難しい数学の知識などは必要としません。一つ一つの問題の計算自体はそれほど難しいわけではなく、基本的な足し算や掛け算などが理解できていれば、簿記の試験で問題なく解答することができます。また、試験には電卓を持ち込むことも可能です。簿記3級の試験は第1問~第5問が出題され、過去問題と似た問題が出題されることが多い傾向もあります。そのため、傾向を把握して解き方を身につけておけば、例え数学が苦手だったとしても十分合格を勝ち取れる可能性のある試験なのです。

2. 簿記3級の試験の問題構成

この段落では、簿記3級の試験について、詳しい問題構成を説明します。

Ⅰ. 第1問(配点20点)

簿記3級の第1問は仕訳問題が5題出題され、配点は20点です。仕訳問題は特に過去問題と似た問題が出題される部分です。細かい数字が違っているだけで、使用する勘定科目や仕訳方法がほぼ同じというケースも多くみられます。仕訳問題で出題されるのは基本的な内容です。例えば、現金過不足の仕訳や仕入取引、売上取引、固定資産に関する仕訳などがあります。
基本的な内容が出題されるからこそ、確実に得点できるようにしておくことが大切です。仕訳は簿記の基本作業の一つであり、日常の経理事務でも常に行っています。簿記の試験問題においても、仕訳をするのは第1問だけではありません。他の問題でも仕訳作業をしながら問題を解いていくことになるため、第1問以外の問題を解くなかでも自然と演習することができます。第1問で得点を落とさないためにも、他の問題をスムーズに解くためにも、基本的な仕訳作業は繰り返して練習し、身につけておくことが大事です。

Ⅱ. 第2問(配点8点~10点)

簿記3級の第2問では、帳簿記入の問題が出題される傾向が多く、配点は8点~10点です。商品有高帳や補助簿の選択などが出題されることが多いものの、試験の回によっては現金出納帳や手形記入帳の問題も出る場合があります。そのときによって取り扱われる帳簿が違うため、基本的な各帳簿の記入の仕方を把握しておく必要があるでしょう。
また、他にも第2問では勘定記入の問題が出題されることもあります。T字勘定に空欄が設定されており、勘定科目や金額を埋めるタイプの問題です。勘定記入の問題では、処理の仕方によって使用する勘定科目が変わる問題が問われやすい傾向があります。例えば、減価償却費(直接法又は間接法)や売上原価(仕入勘定又は売上原価勘定)などがこれに該当します。そのため、第2問の勘定記入の問題では、仕訳と勘定記入のつながりをしっかり把握しておかなければなりません。ただし、基本的な簿記の考え方を理解して問題演習を行っていれば、きちんと得点できる問題がほとんどです。

Ⅲ. 第3問(配点30点~32点)

第3問になると、より簿記の実務にかかわる問題が扱われるようになります。その中でも、頻繁に出題されるのが残高試算表や合計試算表など試算表を作成する問題です。ただし、まれに財務諸表の作成に関する問題が出題されることもあります。配点の割合は30点~32点程度と比較的高いです。そのため、この第3問で得点を獲得できるかどうかで、合否に影響が出てくることもあります。
第3問では、どちらが出題されても正しく表を作成できるようにしておくことがポイントです。また、集計しながら表を作成していく過程で計算ミスをしてしまうと、最終的に貸方と借方の合計が合わないという事態に陥りかねません。そうならないように、ケアレスミスを防ぐことが大切です。なおかつ、スピード感をもって計算できるように下書きの手順を定型化しながら、入念に問題演習をして慣れておくことも必要でしょう。

Ⅳ. 第4問(配点8点~10点)

第4問では、伝票会計の問題や語句記入、決算仕訳の問題などを中心に、比較的様々な問題が出題されます。そのため、幅広く勉強しておくことが大切です。ただし、出題パターンは過去問題と似たものが出題されることが多く、幅広く過去問題を解いて慣れておくと対策になります。どんな問題がでるのか的を絞りにくいという難点がありますが、問題自体はそれほど難易度が高いものではありません。配点は8点~10点程度と高い割合ではないものの、取りこぼすと結果に影響を及ぼす可能性があるため、確実に解答できるようにしておく必要があります。

Ⅴ. 第5問(配点30点~32点)

第5問では、精算表を作成する問題がよく出題されますが、他にも財務諸表の作成を求める問題が出題されるケースも増えている傾向です。配点は第3問と同様に30点~32点程度と高くなっています。点数を取れるかどうかで合否に大きく影響する部分だといえるため、特に力を入れて勉強したほうがいいでしょう。
精算表の作成問題では、細かいところは毎回多少違いがあるものの、パターンはだいたい決まっています。そのため、効率良く解答を進めていくためにも出題形式に慣れることがポイントです。そこで、効果的なのが過去問題を解く練習をすることです。何度も繰り返して問題演習を行うことで、精算表を作成するための手順を把握することができ、無駄なくスムーズに解答できるようになります。なお、精算表の作成問題に関しては保険料の前払いや未収金・未払金、前受金・前払金など、よく問われる箇所があるため、処理方法を間違えずにできるよう確認しておくことも大切です。

3. 簿記の試験問題を勉強する際のポイント

簿記の試験勉強をする際、まずは基本的な簿記の仕組みや用語の意味をしっかり理解しておくことが大切です。仕訳問題にしろ、伝票会計にしろ、精算表作成問題にしろ、基本的な簿記の知識がなければ問題を解くことはできません。そのうえで、簿記の試験では問題を解く練習を積むことが大切になります。簿記の試験では暗記した知識を問われる問題というよりは、実際に計算して答える問題が多いことが特徴です。そのため、計算の練習をたくさんして問題に慣れ、解き方を身につけることが重要になります。試験では過去問題と同じようなパターンの問題が出題されることが多いため、過去問題の演習は必ず行ったほうが良いでしょう。

4. 傾向を押さえて簿記の問題演習をしよう

どんな試験でも合格するためには傾向を把握し、その傾向にあった勉強をすることが大切です。簿記3級の試験に合格するためには、問題演習を繰り返して行い、ミスなくきちんと計算できるようにする必要があります。もちろん、独学でも勉強はできますが、予備校の簿記講座に申し込むと勉強のコツや計算の仕方について効率良く学ぶことが可能です。合格を勝ち取るためには簿記3級の試験傾向を押さえ、しっかりと問題演習をしましょう。

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