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nhk高校講座「簿記」

nhkで簿記が学べる!?内容やメリットを紹介!

簿記の資格を取得する方法は様々で、独学や通信教育、スクーリングなど学び方の選択肢は広いと言えます。そのなかでもnhk高校講座の「簿記」はとても評価が高い学習番組です。テレビ放送だけでなく、ホームページでいつでも動画コンテンツが見られますし、内容を要約したテキストも無料でダウンロードできるのです。この記事では、そんなnhk高校講座の簿記について紹介します。

1. nhk高校講座で簿記が勉強できる!

「簿記の勉強をしたい」「資格を取得したい」と考えている人にとって、nhk高校講座の「簿記」を利用するのは効果的な方法のひとつです。実際に講座を視聴した人の感想をまとめると「分かりやすい」「自習のためのコンテンツが充実している」などの声が多いと言えます。
nhk高校講座は簿記以外にも内容が多岐に渡っていて、ラジオ講座の時代を含めると1953年から続いている長寿番組です。その分野の専門家が必ず監修をしており、標準的な内容を採用しているのが特徴と言えるでしょう。つまり、とても信頼性が高い情報で、クセがなく学習しやすい内容なのです。高校生を対象にできるだけ分かりやすい内容を伝えるのをコンセプトにしていますが、もちろん高校生以外でも簿記を学びたい人にぴったりと言えます。
簿記資格取得のための番組として2016年にスタートした「簿記」は、他の講座と比べると新しい番組と言えます。司会は簿記検定1級を持つタレントの酒井瞳さんです。nhk高校講座というとややお堅いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、nhk高校講座の簿記は酒井瞳さんの存在によって、親しみやすい番組となっています。この講座はnhk高校講座に共通している分かりやすさに加え、楽しさ、とっつきやすさもよく工夫されているのが特徴です。例えば、導入部分にコント仕立てを取り入れるなど、簿記に自然に興味が持てるようになっています。
また、nhk高校講座はもともと自学自習に役立つことを目的にしているだけに、自習コンテンツが充実しているのが特徴です。簿記では番組の教科書として『新簿記(商業306)』(実教出版)を使用していています。番組視聴に合わせて予習や復習にも役立つこの本は、書店やネットショッピングで購入が可能です。かつては各講座で「高校講座テキスト」として販売する形式をとっていましたが、2019年現在はこのような番組内容のベースとなっている教科書を使っています。そして、簿記のホームページで視聴できる動画、PDFファイルの「学習メモ」なども自習コンテンツとして用意されているのです。

2. nhk高校講座の簿記で勉強できる内容とは?

nhk高校講座の簿記は1回当たりの放送時間が20分ほど、全20回のカリキュラムで構成されています。カリキュラムは簿記の基礎、取引の記帳、決算、まとめと進むため、簿記3級の内容をカバーしています。ただし、番組の教科書の『新簿記(商業306)』(実教出版)では、簿記2級の内容も学習が可能です。簿記2級、そして簿記1級へと資格取得へのステップアップとして活用できるのが、nhk高校講座の簿記なのです。
簿記の基礎では資産と負債、貸借対照表、勘定、決算などについて学びます。取引の記帳においては現金取引、口座繰越し、商品売買、手形取引などが内容です。また、有価証券や固定資産、債権などの資産も学びます。決算の項目は決算整理、8桁精算表などが学習内容です。まとめでは「簿記マスターへの道」と題して問題を解きながら内容を総括していきます。
放送1回ごとの基本的な流れとしては、コント仕立ての導入、中心テーマ・知識の概略を説明、イラストなどで情報を補足と続きます。後半は、遊び心のある軽めの演習をした後、簿記検定にも役立つような演習があり、最後にまとめをして終了です。文書と図解が参照できる学習メモとチェックリストを併用すると、さらに学習効果を高められるでしょう。
学習メモはだいたい3~5ページ程度の文書となっていて、プリントアウトして自学用の教材として活用できます。また、チェックリストは簡単な問題が3問ほど出題され、理解度をチェックするものです。番組ホームページを利用すると答えが正しいかチェックしてくれるうえ、同じようにチェックリストの問題を解いた人の正答率の集計情報も表示してくれるのです。また、番組ホームページでは過去に放送された番組の視聴や復習のためのコーナーも用意されています。

3. nhk高校講座で簿記を学ぶメリットを紹介!

自学自習のためにつくられているnhk高校講座の簿記のメリットは、まず、自宅にいながら学習できることです。簿記の番組ホームページではいつでも番組の動画を視聴できるので、いつでも自由に学習できるのです。標準的なタブレットやスマートフォンを使えば、動画を視聴したり、学習メモのPDFファイルを参照したりすることもできます。そのため、たとえば通勤・通学中を勉強時間とするのも可能です。もちろん、テレビ放送もされています。今までの傾向では夏に集中して放送されていますから、番組ホームページで放送日時をチェックしておきましょう。
映像で学習できるため、スクールの授業などとある程度近い感覚で勉強できるのもメリットといえます。参考書だけでは学習しにくいと感じている人は、nhk高校講座の簿記を活用してはどうでしょうか。このようなメリットがあるため、nhk高校講座の簿記は、仕事に忙しい社会人などにも向いている番組といえるのです。
また、テキストの購入代はかかるものの、受講のために別途費用がかからないのもメリットです。実際、簿記3級においては、参考書1冊と問題集1冊で合格する人もたくさんいるようです。nhk高校講座の簿記を活用すれば、教科書と問題集と受験料しか費用をかけずに資格取得が目指せるといえます。
一方、簿記を教えてくれるスクールなどでは、やはり時間が拘束されてしまいますし、移動時間もそれなりにかかってしまいます。また、受講料として数万円程度かかるのも一般的です。集中できる環境で学べる、講師に質問できるなどメリットもありますが、費用面ではやはりそれなりにかかると考えたほうがよいでしょう。現在ではインターネットの講座などでリーズナブルな価格で簿記を教えてくれるところもあります。場所や時間を自由に使い、費用を抑えたいなら、nhk高校講座の簿記で学習した後、本格的な資格取得に取り組むというのもよい方法といえます。

4. 合格のためにはトレーニングも重要!

分かりやすく、学びやすいnhk高校講座の簿記ですが、番組を見ているだけで資格取得ができるかというと、やはり厳しいといえます。nhk高校講座は、全体像や大事なポイントを理解した後、それぞれの内容について自分なりにより深く、実践的な知識を身に付けていくためのものです。このため、簿記の講座で得た知識を活かす学習にも取り組むことも重要といえます。
それには、番組と並行して『新簿記(商業306)』(実教出版)の学習に取り組むのが効果的です。もともと番組のベースがこのテキストなので、番組視聴者にとって理解しやすいのがメリットです。やはり映像の情報量だけでは足りない部分があるため、テキストで知識を補っていきましょう。『新簿記(商業306)』(実教出版)ではステップ学習形式をとっているため、自分がどの程度理解できているか、実力を把握しやすいのもメリットです。
そして、資格取得のためには問題集に取り組むことも重要です。『新簿記(商業306)』(実教出版)にも問題は掲載されていますが、できれば問題集、特に過去問を別に1冊購入したほうが良いといえます。というのも、日商簿記検定は過去数年分の問題と類似したものが数多く出題される傾向にあり、合格のためには過去問を解くことが必須だからです。問題集や過去問をたくさん解いて実践的なトレーニングをしておきましょう。

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