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合格体験記

 学習期間

 日商簿記3級検定試験を独学で勉強するにあたり、インプット(仕訳の理解)とアウトプット(練習問題を制限時間内で解くこと)の二段階で勉強法を考えました。学習前にどれだけの財産(電卓にどれだけ慣れているか・学習習慣を持っているか・どれだけ勉強に集中する時間が持てるか等)を持っているかで違いますが、概ね1ヶ月の学習時間で合格できると思います。電卓に慣れていない方は、電卓を打つ練習をされることを、お奨めします。毎日学習前に数回行うだけでもかなり違うと思います。

 

 インプット

 初めは簿記という専門分野に慣れていないので、アウトプットよりインプットの方が難しいと感じました。難しい簿記の世界をわかりやすく説明している優れた教科書が多数出版されています。自分に合った教科書を1冊だけ購入して何度も目を通すことです。いろいろな教科書を使用して学習すると、どの教科書も手つかずになってしまいがちです。短期間で日商簿記3級検定試験に合格するという目的を達成するためには、自分に合った教科書を1冊だけ購入して何度も復習する方が効率的です。  
 個人的には、性格的に、気になるところを解決しないと先に進めないため、一つのところでこだわって勉強しました。それはそれで、日商簿記2級や日商簿記1級の勉強には、非常に役に立ったと感じていますが、ある程度理解できたら練習問題に進んだ方が良いと思います。実は簿記から広がる会計の世界は、かなり奥が深いので一箇所に留まって深く追求しだすときりがありません。
 まず日商簿記3級では簿記の世界の概要を知ることに留め、練習問題を何度も解くことで日商簿記3級検定試験に合格することを目指しましょう。会計の世界の入門として日商簿記3級の試験勉強は、非常に優れていると思います。

 

 アウトプット

 簿記は頭ではなく手で覚えるものといわれています。インプット時に使用した基本書に対応する問題集を1冊だけ購入して何度も解きましょう。お仕事が忙しい方は細切れの時間を使用した勉強でも大丈夫です。問題文を読んだら仕訳を瞬時に想起して、電卓と鉛筆が動くレベルに達するまで復習して下さい。 特に過去問は、時間を計って解きましょう。私の感触では、最低1週間は過去問の学習期間が必要だと思います。

 

 過去問

 過去問は、5回分程度を繰り返し解いた方が学習効率が良いと思います。問題の形式に慣れること、自分なりに効率よく問題を解けるようにしておくことが大切だと思います。本試験で出題される全5問をどのような時間配分で行うかは、試験前にシミュレートしておきましょう。全ての問題をじっくり考えている時間はありません。

 

 電卓

 電卓は、武士の刀や板前さんの包丁のようなものです。安いものでも日商簿記3級程度なら対応できると思いますが、日商簿記検定試験、税理士試験、公認会計士試験などの試験規則に対応した電卓は、キーの感触が全然違います。  職業会計人といわれる人たちはブラインドタッチでものすごい速さで電卓を使います。さらに上級を目指される方や、会計関係の仕事を目指される方は、下記の試験規則に対応していることは勿論、消音機能が付いていて、計算速度が速い電卓を購入されると良いと思います。
①日商簿記検定には、MU・原価・売価・利益・粗利キーが付いているものは使用できません。  
②税理士試験では、検算・訂正・修正・上矢印・下矢印キーがついているものは使用できません。  
③日商簿記1級・税理士試験・公認会計士試験では12桁が必要です。
④検定試験によって決められたサイズを超えることができません。   
 税理士試験          26㎝×18㎝   
 公認会計士          20㎝×20㎝×5㎝   
 ファイナンシャルプランナー  26㎝×18㎝   
 中小企業診断士       16㎝×10㎝×3㎝  
⑤関数電卓・電子音を消せない電卓・ACアダプターを使用する電卓は使用できません。ちなみに、シャープ方式とカシオ方式ではキーの設定方法が違います。私はカシオを使用していますが、シャープの方が四則演算の考え方と近いキーの構成なので使い勝手が良いような気がします。2級の工業簿記からは、電卓の使い方がかなり重要になってきます。下記の書籍は、キーの使い方・電卓の選び方・タッチタイピングの仕方など、電卓についてよくまとまった良書だと思います。  
 電卓操作術 TAC電卓研究会 TAC出版

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