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簿記の学習スケジュール

簿記の資格取得は計画性が鍵!簿記取得のスケジュールを立てよう!

簿記の資格を取得しようとしている人の中には、どのような方法で勉強の計画を立てて学習すれば良いか気になる人もいるのではないでしょうか。簿記試験に合格するには、計画性が大事です。効果的に簿記の学習を進めていくために、本記事では簿記試験のスケジュールや各試験別の難易度、資格取得に必要な勉強時間などを紹介しています。

1. 簿記試験のスケジュール

簿記試験は初級に続き1級~3級まであります。簿記2級と3級は1年に3回試験が実施され、簿記1級は1年に2回試験が行われます。試験日は例年日曜日で、日商簿記検定は全国のどの会場でも同じスケジュールで行われます。1年に1回しかない他の資格試験に比べ、受験のチャンスが年3回ある簿記2級と3級や年2回実施される簿記1級は、勉強の計画を立てやすいというメリットがあります。 簿記試験は学生や主婦、社会人など様々な人が受験するので、自分に合った勉強スケジュールを立ててみると良いでしょう。年に複数回ある試験ですので、3級合格後に2級、2級合格後に1級といった上級資格へのチャレンジの機会が早く訪れるところも良い点です。もし今回の結果が不合格でも、数ヶ月後に再チャレンジできますので、モチベーションを維持しやすいのではないでしょうか。

2. 簿記3級の難易度と勉強に必要な期間とは

まずは簿記3級の難易度と必要な勉強期間について説明していきます。

Ⅰ. 簿記3級の難易度

簿記3級の合格率は過去3年間の平均をとっても50%弱、個別にみても合格率は40~50%で、40%を下回っている回はありません。受験者のおよそ半数が合格していることからも、他の資格試験と比べて合格しやすいと言えるでしょう。試験当日の受験者数が多い少ないに関わらず、100点満点中70点以上とれば合格になるため、合格率のことはあまり気にしなくて良いでしょう。それよりも適切な教材や勉強法を選び、全体の7割以上を得点できるように努力することが重要です。簿記3級は簿記資格の基礎ですから、土台となる知識をしっかり身に着けることが必要になります。

Ⅱ. 簿記3級取得に必要な勉強期間

簿記3級を取得するために必要な勉強期間はどのくらいなのでしょうか。実際、必要な勉強時間は人それぞれなので一概にはいえませんが、一般的には60~80時間ほどといわれています。これは資格のスクールなどの学習時間をもとに算出しているため、独学の場合は環境に人よってはさらに多くの時間がかかるでしょう。簿記3級取得に向けた勉強スケジュールの一例として、テキストと問題集の学習に60時間、過去問題に20時間とした場合、1日2~3時間程度の学習で1ヶ月〜1ヶ月半くらいという計算になります。毎日1時間ずつ勉強する場合は、大体3ヶ月ほどと考えると良いでしょう。 仕事で経理に携わっている人や、学校で簿記の勉強をした経験がある人などは、簿記の基礎知識が身についていますので、勉強時間を短縮できる場合もあります。

3. 簿記2級の難易度と勉強に必要な期間とは

続いて、簿記2級の難易度と必要な勉強期間について説明していきます。

Ⅰ. 簿記2級の難易度

初めて学習する場合「簿記2級って難しそう」と思われる人もいるのではないでしょうか。たしかに、簿記2級は3級に比べると難易度は格段に上がります。出題範囲も広くなり、商業簿記と工業簿記の2つを勉強する必要があります。簿記3級よりも2級の難易度が高くなる理由として、工業簿記を学習する必要がある点が挙げられます。商業簿記に比べて出題範囲は狭いのですが、全体の流れや用語を理解するのに時間がかかるケースもあります。最適な勉強法を選び、出題パターンに慣れることが大切です。 簿記2級の合格率は過去3年間の平均をみると約25%、同期間でもっとも合格率が低かった回は15%弱と非常に低い結果となっています。簿記3級と同じく70点以上で合格となります。3級を取得していなくても2級の受験が可能です。

Ⅱ. 簿記2級取得に必要な勉強期間

簿記2級取得に必要な勉強時間は、簿記3級に比べて非常に多くなります。大手予備校などで算出されたデータによると、一般的に150~200時間が必要といわれています。そのため、しっかりとスケジュールを立てて勉強することが大事です。勉強スケジュールの一例としては、商業簿記のテキストと問題集の習に60時間~80時間、工業簿記のテキストと問題集の学習に60時間~80時間、過去問題に30時間~40時間となります。

4. 簿記1級の難易度と勉強に必要な期間とは

ここでは、簿記1級の難易度と必要な勉強期間について説明していきます。

Ⅰ. 簿記1級の難易度

簿記1級は、2級と比較にならないくらい難易度が上がっています。出題範囲もさらに広くなり、2級の商業簿記と工業簿記に会計学と原価計算が加わった4科目になります。1級の合格率は過去3年間の平均で10%弱、同時期で最も合格率が低かった回は5%強で、超難関試験と言えるでしょう。合格点は70点ですが「足切り制度」が存在するため、1科目でも10点を下回ってしまった場合、合計で70点を超えていても不合格となる厳しい試験です。簿記1級は相対評価と言われていて、上位10%程が合格する試験です。簿記2級までと同じ勉強の仕方では、簿記1級の合格は難しいと言えるでしょう。 簿記1級ともなると、求められるレベルは非常に高いものとなります。日商簿記1級を取得すると、大学を卒業していない場合でも税理士試験の受験が可能になります。合格によって税理士試験や公認会計士試験が視野に入ってくるため、受験者のレベルも高くなっています。その中で上位1割に入らないと合格できないので、相当な努力が必要になってきます。

Ⅱ. 簿記1級取得に必要な勉強期間

簿記1級取得に必要な勉強時間は、簿記2級までの知識があったとしても、スクールを利用した場合でも500時間~600時間以上は必要と言われています。既に紹介した通り、1科目でも10点を下回った場合は不合格となるため、全ての科目を広く深く勉強する必要があります。また、勉強に必要な時間も非常に多いため、独学では難しく、つまずきを解消できず挫折しやすいと言えます。しかし、スクールを利用すれば、合格のために必要なカリキュラムをしっかり管理されたスケジュールで進められ、分からないところは講師に質問することもできます。

5. 簿記試験の合格までの流れ

日商簿記の資格を取得するまでの流れは以下のとおりです。

Ⅰ. 受験する商工会議所、受験申込方法を確認

簿記検定試験は、各商工会議所によって受験申込方法や受験料の支払い方法等が異なることがあるので、必ず詳細を確認しましょう。インターネットでも確認できますが、不安なときは電話での確認も可能です。

Ⅱ. 受験申込

受験申込み後のキャンセルはできません。注意して下さい。試験の日程を確認して、余裕をもって申し込むことが大事です。

Ⅲ. 受験

試験当日は、時間に遅れないように余裕をもって到着するようにします。試験に必要なものは事前に確認し、当日忘れないように気をつけましょう。

Ⅳ. 合格発表

各商工会議所によって合格発表日や合格発表の方法が異なるので、事前にチェックしておくことをおすすめします。

6. 計画的に学んで簿記を取得しよう!

簿記の資格取得のためには、スケジュールを立てて計画的に勉強することが大切です。簿記1級は難関資格ですが、3級、2級と着実に力をつけることで、合格に手が届くでしょう。やみくもに独学するよりも、スクールなどを利用した方が効果的に学習を進めていくことができます。簿記の資格取得が目指せる大手予備校の簿記講座を受けてみてはいかがでしょうか。きっと合格に役立つはずです。

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